銅の墨池

このオーダーをいただいたのは二人目の妊娠がわかった頃。
「大変な時期でしょうし、ゆっくり作ってください」というお言葉に甘えてしまい、産まれてからのお渡しになりました。
２回、年を越してしまいました・・・。

１枚の平板から、筆の墨を落とす部分の出っ張りの部分を出しつつの成形、、、。
そんなに簡単に出来ないことはわかっていました。
鍛金の腕の見せ所です。
この部分作り込むのは難しいですが、イメージしていたような手順で進めることができ、
産む前に形作れました。

その後の、他の部分をつくるのが案外手間取りました。
ぱっと見て、「お弁当箱？」と何度か聞かれました。
たしかに、ぱっと見、お弁当箱です。
「お弁当箱」からなかなか脱却できない日々が続きました。

すっきりとした形にする。
蓋と合うように作る。
斜面にする。
地味に時間がかかりました。

最後は、天板に地荒らしの模様をつけ、すこし　茶色く発色させ仕上げました。
完成してホッとしてます〜！